自分に強く言い聞かせていることは、自信のないことの裏返し

自転車を難なく乗りこなせることができる人が、毎回自転車に乗る時に「絶対私にはこの自転車を乗りこなせる!私ならできる!」というようなことを自分に言い聞かせることをしないように、自分ができると心の底から信じ切っている時、私たちは何の意識をすることもせず、行動に移しています。

そして、もし、自転車に乗っていて何かのアクシデントによってこけてしまったり、うまく乗りこなすことができないことが起こったとしても、「自分は自転車を乗りこなすことができない・・・自分にはその力がない・・・」などと、自信をなくすようなことはないでしょう。「まぁ、たまにはこんなこともあるな・・・次は大丈夫に決まっている」程度に考え、気にも止めないでしょう。

しかし、大事な試合の前になると「自分はできる!自分を信じていつも通りに!」などと、自分に強く言い聞かせることをしている人は多いのではないでしょうか。

自分自身に強く言い聞かせる、そのこと自体には良いも悪いもありません。

強く言い聞かせることによって、自分の力が発揮されるのであれば、自分にとっては良方法だということになるでしょう。しかし、もし、自分に強く言い聞かせなければ不安がこみ上げてくるという時、それは裏を返せば、本音は「上手くいくかどうか不安だ・・・自信がない・・・」ということです。

つまり、その不安を抑え込むために自分に言い聞かせているのです。

その本音の方の不安が大きければ大きいほど、それを抑え込むために使わなければならないエネルギーは大きくなり、ある程度を超えるとそれも抑え込みきれなくなります。そのことで、本来の力を発揮できないということが起こる可能性は大きくなります。

そのような場合の『抑え込む』という方法はやがて、効果が薄れてきます。

なぜなら、抑え込まれた「不安」などの感情は、なくなっているわけではないからです。抑え込めば抑え込むほど、自分の見えない奥の方に溜め込まれていっています。その溜め込まれた分だけ、「自分では何が原因か分からない」モヤモヤした感情によって自分を発揮することを制限してしまう原因となります。

これまでに抑え込んできたものを一つ一つ根気よく解決していくことで、より本来の自分の力が発揮されるようになります。

 

 

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