例えば、この大会で優勝したら自分は周りから認められる人間になれるはずだ!
と思って目標に向かって取り組んでいる時、まだそれを成し遂げていない今現在の自分はまだ認められていない人間という位置づけになります。
その状態でもし目標通り優勝できたとしても、一時的に満足感は得られるかもしれませんがその次には、認められている自分を維持するために優勝し続けなければならないといった思考に陥るでしょう。
そして、これがまた次のプレッシャーにつながるのです。
つまり、自分は認められない人間だと信じながら目標を達成したとしてもその自分への捉え方は変わることはないということです。
この場合の「優勝する」という目標は、自分の中の欠乏感(自分には何か欠けているという思い)から立てた目標です。
そのこと自体が悪いと言っているのではありません。
しかし、欠乏感を埋めるために立てた目標である場合、目標を達成しても一番欲しかった欠乏感を埋めるものは手に入らないということです。
だからいつも苦しい状態で目標を追いかけなければならないのです。
そのループから抜け出すためにはまず、欠乏感を手放してしまうことです。
その欠乏感は自信のなさかもしれませんし、人に認められたいということかもしれませんし、強くなりたい(自分は弱い)、存在意義を感じたい、といったことかもしれません。
これらは何かを成し遂げたら勝手に生まれてくるのではなく、自分がすでにあると信じることができなければ、永遠に手に入らないのです。
逆に言えば、自分にはすでにあると信じることができれば、今すぐにでも苦しさから抜け出すことができるのです。
そして、それでも今の目標を実現したいと感じるのであれば、それはそこへ向かう道のりもワクワクしながら進めるはずです。
なぜなら、もうそうなるということが分かっている状態だからです。
そうすれば、目標のためにやるべきことはもっとシンプルになってくるでしょう。
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