今回は、意識の状態が自分軸に一致している状態と分離している時との状態の違いについて、書き留めておきたいと思う。
タイトルにある「パフォーマンス能力を発揮されやすい意識の状態」とは、自分軸に一致している時の状態のこと。
ゾーンに入ってる時の意識もまさにそう。
でも、自分軸に一致してる状態と聞いて「あっ、この状態の時のことを指しているな」とパッと思い浮かぶ人は少ないはず。
なので、自分軸に一致している時の意識の状態とそうでない時の違いを感覚的に掴めるように、文章に起こしてみたいと思う。
というのも、誰もがどちらの感覚も体験したことがあるはず。
だから、軸からズレてしまって上手くいかないと感じる感覚に陥った時には、すでに味わったことのあるあの感覚を思い出せばいいんだというように、そんなに難しいことではないんだと捉えてほしい。
まず、自分軸に一致している時の感覚というのは、自分の内側から湧いてくる声にきちんと耳を傾けていて、仲良しな状態。
いつでも、その内側の声と相談してどうするかを自分で納得して決められている状態。
だから、自分で決定を下したことに対して尊重できている状態なので、どんな結果になろうとも、受け入れる覚悟を持てていてその結果の責任を請け負うことができる。
その安心感と自分に対しての信頼感から、最高のパフォーマンスを発揮することができる。
最高のパフォーマンスを発揮している時、それは、瞬時に自分の感覚、つまり直感に従うことができている。自分の声を大事に扱うからこそ自分は自分を信頼してくれている。だから、そこには疑いがない。だから、スピーディーに判断を下し行動に反映される。それによる結果もきちんと受け止められるし、どうなったとしても、自分を責めることはない。誰よりも自分自身が自分の最大の味方であるという安心感と信頼感がそこから生まれる。
つまり、最高のパフォーマンス能力を発揮する意識の状態である自分軸と一致している状態とは、自己対話が上手くいっている状態。
自分の内側から湧き起こってくる声と仲良しな状態。
その声と話し合って、外側の世界でそれを行動として表現する。
これが一致している状態。
この一致している状態から意識がズレてしまっている時、分離感を感じて上手くいかない感覚を感じる。
分離感を感じるとは、周りは敵ばかりに見えたり、孤独感、不安、恐怖心、無力感なんかが湧いてくる。
それは、当たり前のことで、自分の内側から湧き起こってくる声を無視している状態だから。
つまり、分離感っていうのは自分の声と離れて仲が悪い状態。
「最高の味方だった人=自分」に裏切られている状態。
それが、孤独だし、不安だし、恐怖だし、無力だと感じる原因。
これが、競技中に感じているプレッシャーの正体。
でも、まさか実は自分に裏切られているという事実にはほとんどの人が気づいてないので、外側の人や現象こそがその孤独感や不安や恐怖心や無力感を生み出している悪の根源だ!という風に、自分の外側にある何かが原因で自分はこんな思いをさせられてるんだ、そして、最高のパフォーマンスを発揮できなくさせられているんだ、と被害者意識を持つ。
本当の原因は、自分が自分から離れてしまっていること。
では、そんな時の自分は内側から湧いてきている自分の声を無視して、一体何に夢中になっているのか。
それが、エゴの声。
その時に従ってるのは「エゴの声」。
エゴの声の正体は、生存本能。
生存本能は、2つから成っていて、①生命(肉体)の死と②存在価値の死の危険を避けるたいという恐怖心から湧いてきている声。
つまり、「私」という存在の身を守りたいという保身が裏にある声。
これは、さも自分の声のように感じるけど、実は自分の声じゃない別の所から湧いてきてるんだという捉え方ができたら理解が早い。
エゴの声と内側の自分の声との違いを見分けるには、その声の源泉が恐怖心かどうかを見ればいい。
自分の声を無視して他人であるエゴの声を優先しようとするから、自分から信頼されなくなる。
これが「自信がない」という状態。
別の言い方で言えば、「他人軸」。
「自分がどうしたいのか」よりも、「他人からどう思われるか」を重んじている状態。自分への信頼はゼロ。
この意識の状態で最高のパフォーマンスを発揮しようとするのは至難の業。当然苦しみを伴う。
「偉業は苦しみを乗り越えてこそ成せる業だ」というのは、苦しみながら競技を行うことではない。
苦しさを感じているということは、自分軸と一致していないということ。
そのズレた意識の軸を一致していた時の元の状態に戻せた時、苦しみから解放されて最高のパフォーマンスを発揮できる意識の状態に「戻る」ことができる。
が、具体的にはどうするのかというと、
苦しみを生み出しているそのエゴの声に耳を傾けることをやめて、自分の内側から湧き上がってきている声に耳を傾けて自分自身の信頼を取り戻す。
やることは、意外とシンプル。
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