マインドを変えることが競技力にどう影響を与えるのか

今回は、「マインドを変えることが競技力にどう影響を与えるのか」というテーマでお話してみたいと思います。

 

動画はこちら↓↓↓

 

これ、疑問に思われる方も結構いらっしゃると思うんですね。

 

競技力を上げたいと思った時に、まず最初に考えることって、身体を鍛えたり技術的な練習をすることだと思うんです。

 

マインドを変えて、それがどう競技力に影響を与えるのかっていうことがよく分からないから、積極的にマインドを変えようという発想にならない。

 

でも、競技力を上げたいのなら、私はまず最初にこのマインドを変えてしまった方が早いと思ってるんですね。

 

何のためにマインドを変えるのかっていうと「発想」を変えるためなんです。

 

マインドが変われば、同じ体験をしたとしても感じ方が変わってきます。

 

ということは、そこから生まれる発想が自ずと変わるっていうことなんです。

 

で、競技スポーツにおいて発想力ってすごく大事な要素だと思うんです。




どんなスポーツでも

この場面でどんな風にすれば得点につながるのかという発想力とか、

瞬時の判断力とか、

それをタイミングよく実行に移す決断力とか、

そしてそれを実際にどのように表現するかという表現力、

というのは欠かさせない要素だと思います。




で、それに関わって、元陸上選手の為末さんがあるYouTube動画で面白いお話をされていたので、まずその内容をご紹介してみたいと思います。






「9秒台を出すために桐生選手が実践したこと」

というテーマで為末さんの目線からお話されてたんですね。




『最高速度が毎秒11.6m以上を出すとその選手は9秒台が出るというデータがある中、最高速度がすでにその速さに達している桐生選手が9秒台をなかなか出せずにいた。

 

なぜかというと、彼は比較的早くスピードが上がって一瞬、最高速度が出るのだけど、そのスピードがガクンと落ちてしまって、スピード低下も激しい選手だった。

 

そこで、桐生選手が何をやったかというと、今までは50mとか55mあたりの地点で最高速度が出ていたのを65m地点で出るようにずらした。

 

皆さんは「10秒台から9秒台に至るまでの間に何かが向上した」という風に思われるのですが、実は体力的なものはほとんど向上していないのです。

 

全体のバランスが変わったと我々は捉えているわけです。

 

「これは限界だ」と思っていても、配置を変えただけで突破できる話だったりするのです。』

 

という内容でした。




つまり、これって桐生選手が9秒台の壁を突破をできたのは、「発想の転換」だっていうことなんですよね。




桐生選手の場合は、どんな形で発想の転換が起こったのかは分かりません。

 

で、この発想の転換が起こるのをいつかいつかと待つのではなく、積極的に意図的に起こそうというのが、私がやってるマインドシフトトレーニングなんです。




競技スポーツに取り組むアスリートの方たちって、体力的にも技術的にも相当なトレーニングをつんでレベルアップさせてる人ばかりですよね。




そこからもう一歩先のステージに進みたい時に何が必要なのかっていうと、発想を変えることだったりするんです。




じゃあ、そのレベルに達していないプレイヤーは、まだ発想を変える段階にないかというとそんなことはないですよね。

 

到達したいステージにすでに自分が立っているという発想で競技に取り組んだ方が、断然上達のスピードは早いです。




例えば、プロ選手になって活躍したいと思っている人は今は学生のプレーヤーであったとしてもプロの世界で活躍している自分になりきって今を生きるっていうことです。

 

で、もし、その発想に至ってないなら今のマインドをどこかのタイミングで切り替えないとダメですよね。

 

で、そのタイミングは早い方が良いと私は思います。

 

そうすれば、体力的にも技術的にも何かを変えたわけじゃないのにパフォーマンスは自ずと変わります。

 

そうやって、発想の転換を繰り返していけばどんどんできることは増えていきますよね。

 

だから、トップアスリートを目指してなくても、早い段階からやった方が良い。






もう1つ、為末さんは同じ動画内でこうも話されています。




『自分の本当の限界というのは、頭が決めていてそれを上手く取っ払えれば、自分の限界というものはもっと先にある、もしくは限界はないと言っていいかもしれません。

 

じゃあ、限界が思い込みだと分かったとして、どうやって思い込みを取っ払えばいいんだ?

 

それが分かったら誰も苦労しないわけで、今、まさに私も何かの幻の中を生きているわけですけども、唯一言えるのは子どもの時にそうだと信じ込んでいたことが大人になって「なんてバカらしいことだったんだ」

って思うことがよくあると思うのです。

 

人間がマインドセットを変えたり、思い込みを壊していく中で一番重要な観点が1つだけあって、「自分は思い込みに支配されている」という考え方をまず持つことです。

 

これすら持たなかったら自分から見えている世界が全てになって、「もしかして、こうじゃない世界があるかもしれない」という想像力が働かなくなるわけです。

 

「自分が見えているのは、今はこうなんだけどももしかしたら私の思い込みが外れれば、もっと違うことがあるかもしれない」

と考えることが大切です。』




というようなお話をされています。




これは、限界を設けているのは自分の頭なんだっていうことですよね。

 

その頭の中身、つまりマインドを変えることができれば、その限界を突破することができて自分の可能性は無限に広がっているっていうことを言われているわけです。

 

でも、「限界が思い込みだと分かったとして、どうやって思い込みを取っ払えばいいんだ?それが分かったら誰も苦労しない」っていう風に為末さんは言われてたわけですね。




みんなこの段階で行き詰ってしまうんじゃないかと思うんです。

 

思い込みを取っ払う方法が分からない

発想の変え方が分からない

だから、諦めるしかない

っていう風に。




で、私も指導者の時にこのことを感じてたんです。

 

自分が指導しているチームの子たちを見ていて、もちろん、まだまだ体力的にも技術的にもレベルアップさせる必要はあるんだけども、今の段階でも、発想を変えたらパフォーマンスはもっと違った表現のしかたができるのになって思ってたんです。




だから、指導者としては教えますよね。

こんな発想でやればいいよってことを。

これってどの指導者の方もやられてることですよね。

つまり、これってマインドセットですよね。やってることは。




で、マインドセットは必要だと思います。

 

でも、人から教わったりしてインプットするだけでは十分とは言えないな、と私は思ったんですね。

 

発想って、そもそも自分の中から生み出すものだし、変えることもできる。




だけど、その生み出し方とか変え方が分からなかったら、選手たちがどこかの段階で行き詰っちゃうなって思ったんですね。




私は、自分の手を離れて卒業した後も、それぞれの魅力や能力を生かして自分で未来を切り開いていけるような力を身につけられるような指導をしたいと思ってたんですけど、

 

私は「こういう発想でやったら良いよ」ということは教えられても、発想を生み出しているマインドの変え方は、その当時の私には教えられないと思ったんです。




で、色々試行錯誤して、今のマインドシフトトレーニングが生まれたというわけなんです。






なので、マインドシフトトレーニングは、為末さんが

「限界が思い込みだと分かったとして、どうやって思い込みを取っ払えばいいんだ?それが分かったら誰も苦労しない」

と言われてたように、

 

まさに、これまで多くの人たちが「そんなのできるわけがない」と考えて、諦めてきた領域を扱っているこれまでの不可能を可能にしていくためのトレーニングだと思ってるんですね。




確かに、思い込みを取っ払うという作業は、習慣化していないうちは難しい作業です。




それは、何でかっていうと思い込みというのは自分にとっての当たり前を壊していく作業なので、まず、自分が今当たり前だと思っていることが当たり前ではないかもしれないと疑うっていうこと自体が難しいからなんです。


で、思い込みを取っ払うってことは、何らかのきっかけで持つことになった固定観念を手放していくっていうことです。

 

だから、マインドをシフトさせるってことは、自分の知らない発想を学んで身につけていくという足し算型のマインドセットと違って、能力発揮を妨げている重りを一つ一つ下ろしていくという引き算の発想なんです。

 

で、思い込みを取っ払うとどうなるかっていうと、思い込みによって感じられなくなっていた本来の自分の感覚を取り戻していくことになるので、元々知っていた感覚を思い出したっていう感じになるんです。

 

だから、頭の中はどんどんシンプルになっていきます。

 

で、本来の自分の感覚を取り戻していくっていうことは、ものすごくパワフルな状態に戻るっていうことなんです。

 

生まれたばかりの時って、私たちは何の制限もかかってない状態ですよね。

 

「やりたいからやる、以上」っていう状態なんです。

 

制限かかってる感覚っていうのは、「やりたいけど○○だからできない」っていう状態です。




マインドに制限がかかってない状態だと、「こうしたい」という望みに対して制限がかからないので、制限がかかっている時には思いつかなかった発想を受け取れる意識の状態になるっていうことなんです。

 

これは競技の本番中に起こるシチュエーションに対しても、同じことが言えます。

 

練習ではやったことのない展開も本番では大いに起こり得ます。

 

その時に、臨機応変に最善のパフォーマンスを生み出せるのは、そこに最善の発想が先に生まれるからですね。

 

それが、誰かの真似ではないオリジナリティあふれるパフォーマンスを生み出すことにつながるということなんです。






なので、競技を引退した後の人生をより豊かに送るためにも、早い段階から発想の変え方を身につけてほしいなっていうのが私の願いでもあります。







動画内でご紹介した為末さんのお話はこちら↓↓↓
https://youtu.be/vXWpfSoodho


 

 






















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